今月の臨床 妊娠と免疫
不妊・不育症と免疫異常
15.抗精子抗体
大頭 敏文
1
,
鎌田 正晴
1
,
青野 敏博
1
Toshifumi Daitoh
1
1徳島大学医学部産科婦人科学教室
pp.182-183
発行日 1992年2月10日
Published Date 1992/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900740
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抗精子抗体に関する研究の歴史は古く,19世紀末にはすでに動物実験で受胎障害との関連が報告されている。1960年代にヒトにおける不妊症との関連について報告され,以来,抗精子抗体と不妊に関する研究が進められている。不妊症の発症機序が明らかになるにつれ,治療法についても種々の検討がなされてきた。最近,体外受精胚移植法(IVF-ET)が臨床に応用され,本症の治療方針も変化してきている。本稿では抗精子抗体による不妊症について概説するとともに,今後の問題点について考えてみる。
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