今月の臨床 計画妊娠—合併疾患への対応
内分泌・代謝性疾患
10.重症筋無力症
雨森 良彦
1
Yoshihiko Amenomori
1
1日本赤十字社医療センター産婦人科
pp.1262-1264
発行日 1991年11月10日
Published Date 1991/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900608
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重症筋無力症myasthenia gravis(MG)は自己免疫疾患で,抗AChR(acetylcholine receptor)抗体が罹患筋群の筋-神経接合部を破壊する。この結果神経刺激伝導が低下し骨格筋力が低下し疲労しやすくなる。
妊娠は母体MGを増悪,特に産褥期に危機(crisis)をきたすこともある。妊娠中の薬物投与量については吸収-排泄の生理的変化が大きいためその時々に応じて再調整が必要である。MGは母体の死亡率,罹病率,流早死産,早産率を上昇させている。
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