病気のはなし
重症筋無力症
田平 武
1
,
小池 文彦
2
1国立精神・神経センター神経研究所
2九州大学医学部神経内科
pp.1366-1370
発行日 1989年10月1日
Published Date 1989/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205202
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サマリー
重症筋無力症は,骨格筋の神経筋接合部に存在するアセチルコリン受容体蛋白に対する自己免疫により引き起こされる.その特有の症状は眼瞼下垂,複視,筋脱力などであり,朝良く,夕方悪いという日内変動を特徴とする.臨床検査法として,抗コリンエステラーゼ剤の静注による症状の改善(テンシロンテスト),筋電図によるwaningの証明,血中抗アセチルコリン受容体抗体の証明,高頻度に合併する胸腺腫のX線CT,MRIによる検索などがある.治療としては薬物療法,血漿交換療法,胸腺摘出術などが行われる.
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