今月の臨床 産婦人科内科—治療のポイント
妊娠期
18.妊婦とビタミンK
樋口 誠一
1
,
大友 公一
1
Motokazu Higuchi
1
,
Koichi Otomo
1
1秋田大学医学部産婦人科
pp.1074-1076
発行日 1991年9月10日
Published Date 1991/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900553
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生体内ビタミンK(VK)は,フィロキノン(PK,K1)とメナキノン(MK,K2)に大別される。さらにMKは,イソプレニル基の数によりK2同族体(MK-n)として分類され,MK−1〜MK−14が知られている。VKの作用機序は他書1)にゆずるが,K2はK1に比べて速効性があり,その生物学的活性も1.5倍高いとされる。
ここでは妊婦とVKについて,妊婦自身の妊娠・分娩を通じての異常出血の予防や新生児・乳児の出血症の予防という観点から,VKの補給路として,VK製剤のみならず食事の重要性も含めて記述することにする。
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