今月の臨床 今日の癌検診
卵巣癌
19.卵巣癌検診のすすめ方
薬師寺 道明
1
Michiaki Yakushiji
1
1久留米大学医学部産婦人科教室
pp.686-688
発行日 1991年6月10日
Published Date 1991/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900453
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最近米国では年間に約20,000人の卵巣癌患者が新患として診断され,そのうち約12,000人が死亡していることが報告されている。この数は全女性癌死亡数の5%にすぎないが,死亡率が極めて高いことから,最も対策を必要とする癌として注目されている。本邦での罹患数は米国などの欧米諸国に比較して少ないが次第に増加していると思われる。現在のところ,年間に約3,500人が罹患し2,200人が死亡していると推定されている。
卵巣癌の死亡率が高いのは,診断時すでに進行した状態で発見されることに他ならない。従って,進行癌に対する有効な手段がない現状では,早期癌発見のための努力を行わなければならないことは言うまでもない。
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