今月の臨床 今日の癌検診
乳癌
18.触診法と自己触診の指導法
永井 宏
1
Hiroshi Nagai
1
1仙台市向仁会永井病院
pp.682-685
発行日 1991年6月10日
Published Date 1991/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900452
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乳癌は表面臓器の疾患であるため,乳癌患者の大部分が乳房の“しこり”を自覚し発見されている。諸家の報告によると,乳癌の80%以上が自己発見といわれている。
乳房の触診が乳腺疾患診断の最も基本的かつ有力な手段であることは明白である。故に患者に自己検診法を教えて普及を図ることは,乳癌の早期発見と同時に,検診と検診の間に乳癌を発見するいわゆる中間期乳癌発見のために重要である。老人保健法下の乳癌検診が,問診,視診に加えて触診に最重点をおいて実施されている現在,検診の精度を維持するためにも自己検診の普及は不可欠と思われる。
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