特集 最新治療薬ガイド1990
Ⅳ.周産期用薬剤
13.妊婦梅毒治療剤
長 南薫
1
1昭和大学藤が丘病院産婦人科
pp.1112
発行日 1990年12月10日
Published Date 1990/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900230
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□ペニシリン系,セフェム系,マクロライド系抗生剤
梅毒の病原体Treponema pallidumが胎盤を介して胎児に感染するのは胎盤が完成されてからである。したがって,妊婦梅毒の治療は,早期診断,早期治療が大切で,妊娠18週以前に開始するのが理想である。18週以前は胎児感染は起りにくいとされている。妊娠早期に十分な治療が行われれば,先天梅毒は予防できる。もちろん,妊娠中期ないし末期でも見つけ次第,治療を開始することはいうまでもない。妊娠末期6週以内の母体感染では,産道にTreponemaがたくさんいて,胎児の産道通過時に感染するのでない限り,胎児への感染はないとされている。
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