特集 最新治療薬ガイド1990
Ⅳ.周産期用薬剤
14.IUGRの輸液療法剤
荒木 勤
1
,
岩下 光利
2
1日本医科大学産婦人科
2東京女子医科大学母子総合医療センター
pp.1113-1114
発行日 1990年12月10日
Published Date 1990/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900231
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□マルトース・ヘパリン
1.対象と処方例
マルトース・ヘパリン療法は胎児への栄養補給を改善することによりIUGR児の発育促進を促すために考え出された出生前治療である。適応は胎児への栄養障害が原因と考えられるIUGR症例で,妊娠中毒症やその他の母体疾患にIUGRを合併する症例を対象とする。従って,胎児の染色体異常や多発奇形によるIUGRは対象とならない。また,胎児の発育期間と体外治療の利点から考えて,妊娠36週以降は対象としない。
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