原著
子宮頸癌術後における下肢浮腫の発生に関する臨床的検討
佐藤 力
1
,
櫻木 範明
1
,
藤本 征一郎
1
Chikara Sato
1
1北海道大学医学部産婦人科学教室
pp.932-937
発行日 1990年10月10日
Published Date 1990/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900181
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広汎性子宮全摘術を実施した子宮頸癌患者200例を対象に下肢浮腫の発生に関する調査を行い,その結果53.5%(107/200)に下肢浮腫の発現がみられた。また広汎性子宮全摘術後に放射線治療を併用した群では,下肢浮腫の発現率は68.1%で,手術単独群の40.6%に比べ有意に高かった。下肢浮腫の発現率は臨床進行期が進むにつれて上昇し,Ⅲ期では75.0%であった。下肢浮腫の発現部位は,片側性に発生したものが68.3%であり,発現時期は63.4%が1年以内に集中していた。
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