合併増大号 今月の臨床 産婦人科医のための感染症最新レクチャー
各論 : 腫瘍学
HPVワクチンの有効性と副反応
笹川 寿之
1
,
柴田 健雄
1
,
坂本 人一
1
,
藤田 智子
1
,
高倉 正博
1
1金沢医科大学医学部産科婦人科学教室
キーワード:
HPV感染予防ワクチン
,
子宮頸がん
,
副反応問題
Keyword:
HPV感染予防ワクチン
,
子宮頸がん
,
副反応問題
pp.140-147
発行日 2024年1月10日
Published Date 2024/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409211143
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
●HPVワクチンは,HPV16・18型などの高リスク型HPVの外郭蛋白であるL1が集合して構成されたウイルス様粒子を抗原に用いており,有効で安全な最新のワクチンである.
●本ワクチンの実際の効果は驚異的で,16歳までの女子に対する国民接種により,欧米のいずれの国でも,子宮頸がんおよびその前がん病変は9割近く減少している.
●本ワクチン接種直後の卒倒や2週間以内に起こる局所疼痛,発熱などの副反応は起こりうる.しかし,社会問題になった多彩な全身症状は一部の思春期女子に自然に発生するものであり,本ワクチンが直接の原因ではない.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.