今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識
産婦人科診療時に耐性菌が検出された際の対応
―【周産期】 ―妊婦GBSスクリーニングと耐性菌
野口 靖之
1
1愛知医科大学産婦人科学講座
pp.766-769
発行日 2021年8月10日
Published Date 2021/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210465
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●妊婦GBSスクリーニングにおいて,薬剤耐性を有する一般細菌が偶発的に分離されることがある.
●腟内や腸管内に存在する薬剤耐性菌としてMRSA,ESBL産生菌,BLNAR,淋菌などが挙げられる.
●薬剤耐性菌の保菌妊婦は,標準予防策(スタンダード・プリコーション)を心掛け,新生児への水平感染を予防する.
●妊婦GBSスクリーニングで得られた薬剤耐性菌の保菌情報は,母体の尿路感染症,帝王切開または産褥熱の治療,また早期新生児感染症の治療において抗菌薬を選択するうえで有益な情報となる.産科医だけでなく小児科医の間で情報共有が必要である.
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