今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?
低用量アスピリン―重症妊娠高血圧症候群の発症予防を目的とした用い方
徳中 真由美
1
,
松岡 隆
1
,
関沢 明彦
1
1昭和大学医学部産婦人科学講座
pp.219-224
発行日 2021年3月10日
Published Date 2021/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210252
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●ハイリスク妊婦に対して妊娠初期(妊娠16週未満)からの低用量アスピリン投与により,妊娠高血圧腎症の発症予防効果が期待できる.
●ハイリスク妊婦の抽出方法には,母体既往歴などから判断する方法がある一方,母体背景因子,平均血圧・子宮動脈PI・PlGFを用いたコンバインド検査で抽出する方法なども開発されている.
●妊娠高血圧腎症ハイリスク妊婦を対象としたアスピリン投与による胎児・新生児への明らかな副作用の報告はない一方で,出血量・常位胎盤早期剝離のリスク上昇を示唆する報告もある.
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