今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?
降圧薬―薬剤選択の優先順位と禁忌薬
関 博之
1
1埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター
pp.226-231
発行日 2021年3月10日
Published Date 2021/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210253
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●降圧療法は病態がほとんど完成した状態での介入であり,あくまでも対症療法である.このため,その効果には限界がある.
●妊娠高血圧症候群の降圧療法に際し,降圧は母体にとっては善であるが,胎児にとっては必ずしも善ではない.急激かつ過度の降圧は医原性の胎児機能不全を起こす可能性がある.
●降圧薬として,内科領域で広く使われているARBやACE阻害薬は妊婦禁忌であり,重症妊娠高血圧症候群にはカルシウム拮抗薬を第一選択薬とするとよい.
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