コラム 常用併用療法—私の処方
柴苓湯—低用量アスピリン
高桑 好一
1
,
田中 憲一
1
1新潟大学医学部産科婦人科
pp.1456
発行日 1992年12月10日
Published Date 1992/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901114
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〔目的〕
近年,習慣流産を中心とした不育症症例の原因として自己免疫異常の関与が注目されており,その治療法として,免疫抑制を目的とした副腎皮質ステロイドホルモン(以下ステロイド)および抗凝固を目的とした低用量アスピリンの併用療法の効果が指摘されている。しかしながら,周知のようにステロイドには種々の副作用があり,これにかわる薬剤として,漢方合剤である柴苓湯を用いている。柴苓湯に含まれるサイコサポニン,ニンジンサポニンなどがステロイドと類似の作用を有することが報告され,内科領域ではステロイドの減量を目的として使用されている。
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