今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?
抗甲状腺薬―治療目標・催奇形性をどのように考えればよいのか
坂井 淳彦
1
,
藤田 恭之
1
,
加藤 聖子
1
1九州大学医学部婦人科学産科学教室
pp.199-203
発行日 2021年3月10日
Published Date 2021/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210249
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●バセドウ病妊婦の治療を行う際は,各薬剤の催奇形性について注意するとともに,胎盤通過性を有する抗甲状腺薬が胎児の甲状腺機能におよぼす影響を理解する必要がある.
●抗甲状腺薬のチアマゾールは,妊娠初期の投与によってチアマゾール奇形症候群を起こしうる.プロピルチオウラシルの催奇形性については議論があるところである.
●バセドウ病女性に対して妊娠前から産科医がかかわることで,妊娠初期に催奇形性のある薬剤への曝露を避けることができるかもしれない.
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