今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?
抗てんかん薬―各薬剤の胎児へのリスクと投与法の基本について
加藤 昌明
1
,
鈴木 利人
2
1むさしの国分寺クリニック
2順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院メンタルクリニック
pp.204-211
発行日 2021年3月10日
Published Date 2021/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210250
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●抗てんかん薬による胎児へのリスク(催奇形性,知的発達の遅れ,自閉スペクトラム症の増加)を減らすため,なるべく安全な薬を,なるべく少量,なるべく単剤で使用する.
●第一選択薬は通常レベチラセタムかラモトリギンである.バルプロ酸はできるだけ使用しないが,必要な場合には徐放剤をできるだけ少量(低血中濃度)で使用する.
●妊娠よりずっと以前に早めに薬物調整し,低リスクの処方にしておく.血中濃度を定期的に測定し,妊娠後に血中濃度が低下した場合は,薬の種類と必要性に応じて増量する.
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