今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法
子宮内免疫
タクロリムスはどう作用し,どのように効くのか?
中川 浩次
1
1杉山産婦人科新宿
pp.1252-1258
発行日 2020年12月10日
Published Date 2020/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210204
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●タクロリムスは,つくば市の土壌の放線菌より生成された免疫抑制薬であり,T細胞からのサイトカインの分泌を阻害することにより,免疫抑制作用を示す.
●タクロリムスの投与基準は,ヘルパーT細胞のバランスがTh1優位になっている場合であり,Th1/Th2比の程度により投与量を決定する.Th1が高値を示す場合は,基準値よりも1mg増量して使用する.
●タクロリムスは1〜4mg/日を1日1回夕食後に服用する.継続投与の際は,血中濃度を用いて管理することが望ましい.
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