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特集 新時代を迎えたアトピー性皮膚炎
研究
タクロリムス軟膏でなぜ痒くなるのか
The mechanism of tacrolimus-induced pruritus
大塚 篤司
1
Atsushi Otsuka
1
1京都大学医学部外胚葉性疾患創薬医学講座(皮膚科兼任)
1Translational research department for skin and brain diseases,Department of Dermatology, Kyoto University
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
タクロリムス軟膏
,
痒み
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
タクロリムス軟膏
,
痒み
pp.850-854
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002153
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アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis:AD)は難治性の痒みと皮膚の乾燥,Th2免疫機能亢進の3つを主症状とする皮膚アレルギー疾患である.これら3要素はADの増悪因子として悪循環をひきおこす(図1).その中でも痒みは,もっとも厄介な症状の1つである.ADにおける痒みのメカニズムは十分に解明されていないが,表皮に過剰に増加した末梢神経や,いくつかの痒みメディエーター増加の関与が示されている.痒み過敏,すなわち感覚神経線維の活性化による痒みに対する低い閾値は,AD患者において観察される.
(「I.アトピー性皮膚炎と痒み」より)
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