増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル
婦人科編
Ⅱ.内分泌・不妊
血栓性素因に起因する不育症
竹下 俊行
1
1日本医科大学産婦人科
pp.83-85
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209973
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処方のポイント
◆抗リン脂質抗体症候群合併妊娠には低用量アスピリン・ヘパリン療法を行う.
◆低用量アスピリンは妊娠前から開始し,妊娠28週に入る前に終了する.
◆ヘパリンは胎囊確認後から投与を開始し,分娩直前まで投与する.ヘパリンの在宅自己注射療法は保険適用となっている.ヘパリンの副作用には,アナフィラキシーやヘパリン起因性血小板減少症などがあり,特に投与開始直後は厳重な観察が必要である.
◆抗リン脂質抗体症候群の診断基準を満たさない抗リン脂質抗体陽性例,軽度の血栓性素因をもつ症例の取り扱いには一定の見解がないが,低用量アスピリン療法が行われることが多い.
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