増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル
婦人科編
Ⅱ.内分泌・不妊
排卵障害
松崎 利也
1
,
柳原 里江
2
,
岩佐 武
2
1吉野川医療センター産婦人科
2徳島大学大学院医歯薬学研究部産科婦人科学分野
pp.63-67
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209969
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処方のポイント
◆多胎妊娠の発生を少なくするために,排卵誘発薬の投与量を可能な限り少なくして単一排卵を目指す.
◆クロミフェン療法では最小量でも多数の卵胞が発育することがあり,その場合には次の周期から投与日数の短縮などにより治療強度を最適化する工夫が必要である.
◆FSH低用量漸増法の第1周期は至適投与量を探ることを兼ねた治療であり,50単位や62.5単位の投与量で開始し,必要時の増量も12.5単位と従来よりもさらに細かい注意を払うことが望ましい.
◆成熟卵胞が複数個となったときには,多胎発生の可能性と多胎妊娠の周産期リスクについて本人と相談したうえでhCGの投与を行うかキャンセルするかを決める.
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