産婦人科医療--明日への展開 診断基準--新しい局面
Ⅰ.婦人科篇
排卵障害
小田 隆晴
1
,
広井 正彦
1
Takahare Oda
1
,
Masahiko Hiroi
1
1山形大学医学部産科婦人科学教室
pp.637-641
発行日 1983年9月10日
Published Date 1983/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206865
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排卵障害は症候論的に月経周期異常をきたし,頻発月経,稀発月経(無排卵性周期症)や無月経の形をとることが多く,視床下部—下垂体—卵巣系のいずれかの部位における機能的障害あるいは器質的病変によって招来されるが,直接生殖機能には関与しない甲状腺や副腎等の他の内分泌器官の異常,全身性疾患,さらには精神心理的な影響によってももたらされる。したがって治療を行う際にも,予後を判定する上からも排卵障害の系統的な検査,診断が必要であるが,その検査法,診断法は数多く複雑で,全例に全ての検査を行うことは不可能である。そこで本稿では主として排卵障害の合理的な診断法を最近の研究成績を混じえて概説する。
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