合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス
扉
左合 治彦
1
1国立成育医療研究センター
pp.5
発行日 2020年1月10日
Published Date 2020/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209887
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超音波診断装置は産婦人科の診察室には必ずあり,超音波検査は日常の産婦人科診療において必要不可欠な検査です.超音波検査を用いるのは,産科のみならず生殖,婦人科と幅広いですが,特に産科領域においては必要度が高いものです.超音波検査は産婦人科医にとって身近な検査であり,一番多く行う検査でありながら,なかなか自信をもって行うことができない検査でもあります.それは産婦人科の臨床において超音波診断について系統的に学ぶ機会が少ないためです.多くの産婦人科医が「本当にこの見方でいいのだろうか」という疑問を持ちながら毎日の診療に超音波検査を用いているのではないでしょうか.
もちろん超音波診断上達の一番の道は,超音波診断のエキスパートが実際に超音波検査を行うのを見て覚え,自分でも実際にやってみて,それをエキスパートに見てもらい,わからないことやできないことを直接教えてもらうことです.私のセンターでの経験では,この学習プロセスを行いながら症例数を積むと,誰でも本当に上手になります.しかし,残念ながら人手不足の日本の産科医療の現場において,このような学習機会がもてるのは稀と言えるでしょう.
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