連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール
異所性妊娠が疑われたが診断確定が遅れた2例
伊藤 理廣
1,2
1JCHO群馬中央病院
2JCHO群馬中央病院リプロダクションセンター
pp.391-395
発行日 2019年4月10日
Published Date 2019/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209629
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症例①
▶患者
35歳,G3P0SA2,身長160cm,体重80kg.
▶主訴
不妊外来で妊娠成立するも異所性妊娠の疑い.
▶既往歴 30歳 : 腹腔鏡下卵巣開孔術.
▶現病歴
不妊外来へ通院中に,クエン酸クロミフェン内服,hCG筋注,配偶者間人工授精にて妊娠が成立した.人工授精後23日目(妊娠5週2日),経腟超音波断層法にて子宮内に胎囊は確認できず,付属器周囲にも認めなかった.血中hCG値は6,249mIU/mLであった.異所性妊娠の疑いで,正常子宮内妊娠の可能性はないと診断し入院とした.
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