今月の臨床 卵胞発育を理解する─知っておくべき基礎知識
卵胞発育の生理
視床下部による卵胞発育制御機構
井上 直子
1
,
束村 博子
1
,
上野山 賀久
1
1名古屋大学大学院生命農学研究科
pp.1094-1097
発行日 2016年12月10日
Published Date 2016/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208906
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●卵巣における卵胞発育は,下垂体前葉から分泌されるゴナドトロピン(GTH)により刺激される.
●GTH分泌は,視床下部のGnRHニューロンからのパルス状GnRH分泌により刺激される.生理的頻度のGnRHパルスが,GTHの正常な分泌の維持に必要不可欠である.
●キスペプチンニューロンは,GnRH分泌を支配する生殖中枢として注目される.同ニューロンは,エストロゲンの正と負のフィードバックを仲介すると考えられる.
●弓状核キスペプチン/ニューロキニンB/ダイノルフィンA(KNDy)ニューロンは,GnRHパルスジェネレーターであるとの説が有力である.
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