今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く
症状緩和への対策
2.リンパ浮腫の評価
辻 哲也
1,2
1慶應義塾大学医学部腫瘍センター リハビリテーション部門
2慶應義塾大学医学部腫瘍センター リハビリテーション医学教室
pp.1143-1148
発行日 2015年12月10日
Published Date 2015/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208565
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
●リンパ浮腫の発症早期に適切な治療を行えば,浮腫の進行を防止することができる.たとえ進行例であっても,浮腫をある程度改善させ,患者自身がセルフケアを行うことで自己管理可能となる.
●リンパ浮腫の保存的治療の中心は,スキンケア,圧迫療法,圧迫下での運動,用手的リンパドレナージを包括的に行う複合的理学療法(CPT)である.外来での治療では,CPTに日常生活指導を加えた「複合的治療」が推奨される.
●がん終末期には,全身の浮腫がしばしばみられる.浮腫の原因・病態を理解したうえで,CPTに準じた対策を行うことで,日常生活動作(ADL)の向上や苦痛の緩和を図ることができる.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.