今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント
妊婦の骨盤内臓器脱
松永 竜也
1
,
野村 可之
2
,
平原 史樹
1
1横浜市立大学附属病院産婦人科
2横須賀共済病院産婦人科
pp.969-975
発行日 2015年10月10日
Published Date 2015/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208533
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●妊娠中に骨盤内臓器脱(pelvic organ prolapse : POP)を合併し,腟外へ腟部が露出すると2次的に感染を引き起こすことがあり,切迫流早産や前期破水,早産,分娩障害など母児への影響も少なくない.
●妊娠前から骨盤内臓器脱に罹患しているタイプ(合併発症型)と妊娠中期に多く急性発症するタイプ(急性発症型)の2型があり,妊娠経過,産褥経過の病態に差異がみられる.
●妊娠中にPOPを発症した場合,2つのタイプのいずれに該当するかを判断し,助産師を含めたスタッフと妊婦がその経過のなかで起こりうる病態の情報を共有して,産科学的管理が施行されることが重要である.
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