症例
子宮粘膜下筋腫に対する子宮鏡下手術後の緊急止血にメトロイリンテルによる子宮内バルーンタンポナーデ法が有効であった1例
伊藤 宏一
1
,
野坂 舞子
1
,
久保田 陽子
1
,
加藤 浩志
1
,
伊田 昌功
1
,
辻 芳之
1
1神戸アドベンチスト病院産婦人科
pp.255-258
発行日 2015年3月10日
Published Date 2015/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208223
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要約
症例は47歳,3回経妊3回経産.子宮粘膜下筋腫に対する手術目的で紹介受診された.子宮鏡下子宮粘膜下筋腫摘出術を施行した.完全摘出に成功し,術中出血は少量で手術は終了した.術後3時間時に突然の大量性器出血を認め,緊急止血法として選択したメトロイリンテルを用いたバルーンタンポナーデ法により止血が図れた.産褥出血に対して行われている子宮内バルーンタンポナーデ法は,子宮鏡下手術の術後出血に対しても有効であった.施行の際には摘出筋腫重量に合わせた挿入バルーンの選択が重要である.子宮鏡下手術の術後出血に対するメトロイリンテル使用の報告はなく,本症例によって子宮粘膜下筋腫摘出後の術後出血におけるメトロイリンテル使用の有効性が示された.
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