臨床研修セミナー 外陰疾患—外陰ジストロフィーを中心に
診断
児玉 省二
1
,
竹内 正七
1
Shoji Kodama
1
1新潟大学医学部産科婦人科学教室
pp.471-476
発行日 1989年5月10日
Published Date 1989/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208003
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わが国では,婦人科医の外陰疾患に対する関心は少なく,その系統的な研究も乏しいことが指摘されている1)。その理由としては,外陰は皮膚科領域の疾患が少なくなく,その理解が必要なこと,従来より診断名が必ずしも統一されていなかったこと,肉眼診のみで診断と治療がなされる場合が多いこと,など幾つかの要因が考えられる。
しかし,外陰ジストロフィーの主症状である掻痒感は本人にとっては極めて深刻な問題であり,また悪性疾患より頻度が高いことなど1),今後は従来の感染症,悪性疾患の診断・治療と同様に本疾患への関心と理解を深めることが求められる。
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