原著
香川医大産婦人科における子宮体癌の臨床病理学的検討
田中 耕平
1
,
黒瀬 高明
1
,
樋口 正臣
1
,
半藤 保
1
,
谷 啓光
2
,
児玉 省二
3
,
竹内 裕
4
Kouhei Tanaka
1
,
Hiromitsu Tani
2
,
Shoji Kodama
3
,
Yutaka Takeuchi
4
1香川医科大学母子科
2新潟大学医学部産婦人科
3新潟県立中央病院産婦人科
4新潟市民病院産婦人科
pp.387-390
発行日 1988年4月10日
Published Date 1988/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207776
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香川医大産婦人科で開院以来3年半の間に経験した14例の子宮体癌を臨床病理学的に検討した。平均年齢58.8±8.2歳。2例を除きすべて閉経後症例で,閉経後平均12.1±6.9年を経過していた。
全例とも出血を認めてから受診し,体癌と診断された。臨床進行期はⅠ期12例,Ⅱ,Ⅲ期各1例であった。組織学的にはいずれも腺癌で,G1 11例,G2 2例,G3 1例であった。エンドサイト法による子宮内膜細胞診施行例(8例)は全例に陽性所見を認めたが,木製ヘラによる子宮頸管細胞診では11例中5例(45%)が陰性を示した。
摘出標本により頸管侵襲のないことを確認した11例の術前頸管侵襲の診断成績は,部位別掻爬診89%(8/10),子宮鏡診100%(8/8),頸管細胞診44,4%(4/9)の正診率であった。
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