生涯研修セミナー PCO
ホルモン動態と診断基準
青野 敏博
1
Toshihiro Aono
1
1徳島大学医学部産婦人科学教室
pp.846-850
発行日 1988年9月10日
Published Date 1988/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207865
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多嚢胞卵巣症候群は,臨床的には1)無月経または稀発月経,2)不妊,3)男性型多毛,4)肥満を伴い,卵巣は両側性に多?胞性変化を示す疾患として,SteinとLeventhalにより1935年に報告された1)。初期には卵巣の楔状切除術により排卵性月経周期が回復することから手術療法が広く行われた。近年,間脳—下垂体—卵巣系の内分泌異常が精力的に検討され,また副腎皮質の機能異常の関与も明らかにされ,本症の病態が次第に判明してきたが,未だ真の病因については未解明の部分が多い。
本稿では,多嚢胞卵巣症候群症例におけるホルモン動態と本症の診断基準について概説する。
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