原著
卵巣の楔状切除術前後のホルモン動態について
石丸 忠之
1
,
大谷 勝美
1
,
山辺 徹
1
,
今村 定臣
1
,
中山 正博
1
,
谷口 忠臣
1
,
三浦 清巒
1
Tadayuki Ishimaru
1
1長崎大学医学部産婦人科学教室
pp.787-791
発行日 1975年10月10日
Published Date 1975/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205244
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多嚢胞性卵巣症(polycystic ovarian syndrome)は内分泌学的にみて,きわめて興味ある疾患であり,本邦においてもこれに関する研究は多数発表されている。しかしながら本症の発生機序,定義,診断基準および排卵障害の原因と卵巣楔状切除後の排卵の機序などについて未だ一定の見解がみられず,今後に残された問題の多い疾患の1つであるといえる。そこで本症の未解決事項のうち,楔状切除後の排卵の機序について,私どもの研究成績をもとにしながら述べてみたいと思う。なおpolycystic ovary (PCO)およびその他の無排卵性卵巣症例に対して,合成LH-RHテストを施行し,興味ある知見を得たので,これもあわせて報告する。
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