グラフ 不妊症
I.卵胞径計測法
斉藤 英和
1
,
佐藤 文彦
1
,
平山 寿雄
1
,
斉藤 隆和
1
,
広井 正彦
1
Hidekazu Saito
1
1山形大学医学部産科婦人科学教室
pp.596-599
発行日 1988年7月10日
Published Date 1988/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207817
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卵胞直径のモニターは不妊症,特に体外受精・胚移植の卵胞発育モニターには必須のものとなっている。我々は現在経腟プローベを用いて体外受精の卵胞測定をしている。経腟モニターは経腹モニターに比較して膀胱を充満する手間がいらず,また卵胞も明確に描出される点がすぐれている。
月経開始後卵胞発育刺激を行う前に経腟プローベにて卵巣の状態を検査している。時々黄体化した嚢胞を認めることがある。この時は卵胞の発育刺激をしても卵胞の反応が遅いことが多かったり,正常卵胞の発育と間違える可能性があり,その月経周期には卵胞刺激はせずに,次の周期に再度卵巣の状態を検査し嚢胞が消失していれば卵胞刺激を行う。また傍卵巣嚢胞,卵管水腫(図1),チョコレート嚢胞(図2)等の水様性腫瘤の存在の有無を確認しておくと,排卵日近くになって卵胞の発育をモニターする際に卵胞と間違うことが少ない。
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