生涯研修セミナー 卵巣癌
手術療法
竹内 正七
1
,
金沢 浩二
1
Shoshichi Takeuchi
1
,
Koji Kanazawa
1
1新潟大学医学部産婦人科
pp.371-374
発行日 1988年4月10日
Published Date 1988/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207773
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卵巣は腹腔内にあり,かつ生命維持に直接関係していない臓器であることから,そこに発生した癌の臨床症候は乏しく(silent disease),卵巣癌をその早期に発見診断することはなお困難である。症例の多くは既に局所をこえた病態,すなわち,癌細胞が腹腔内に散布ないし播種された状態,さらに所属リンパ節への転移をきたした状態で発見される。またその組織型がきわめて多彩であり,それぞれにその細胞生物学的性状が異なり,各種の治療に対する反応性も異なっている。
本稿では,このような卵巣癌の臨床的取扱いにおいて,手術療法がどのような役割を担い,実際にどのように施行されているかについて概説する。
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