特集 ホルモン療法の進歩—ホルモンレセプターと関連して
LHRH agonistによる子宮内膜症の治療
水口 弘司
1
Hiroshi Minaguchi
1
1横浜市立大学医学部産婦人科教室
pp.221-227
発行日 1988年3月10日
Published Date 1988/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207747
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子宮内膜症における異所性子宮内膜の増殖は卵巣ホルモン依存性である。強力なゴナドトロピン放出作用のあるLHRH agonistには,これを長期間投与すると逆にdown regulationにより下垂体ゴナドトロピン分泌を抑制し,二次的に性腺も抑制さにれることが明らかとなり,これを利用して子宮内膜症のような性ホルモン依存性疾患の治療が試みられている。本邦ではLHRH agonistの一種であるブセレリンがすでに子宮内膜症の治療に応用され,極めて有用であることが明らかとなったので,この成績を中心として述べる。
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