特集 LH-RHとそのagonist
LH-RH agonistによる子宮筋腫,思春期早発症の治療
福島 峰子
1
Mineko Fukushima
1
1秋田大学医学部産婦人科学教室,医療短大学部
pp.649-652
発行日 1989年7月10日
Published Date 1989/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208032
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LH-RHを内因性リズムに合わせて律動的に投与すると下垂体からLHまたFSHを刺激し排卵誘発を可能にし,持続的に投与すると下垂体のLH-RH receptorが減少しgonadotropin分泌が抑制され,いわゆるdown regulationにより排卵抑制が可能となる。これらをそれぞれ目的に応じて利用し,臨床応用が試みられている。
刺激としては思春期遅発症,中枢性無排卵症が対象であり,抑制としては思春期早発症,子宮内膜症,子宮筋腫,子宮内膜肥厚,ホルモン依存性腫瘍,避妊などに対する応用がある。一方,変わった使い方としては体外受精‐胚移植に際し,内因性gonadotropinの律動性分泌を一律に抑制して外因性gonadotropinで卵胞成熟を促進させる場合がある。
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