特集 最新治療薬ガイド1990
Ⅴ.内分泌・生殖領域の治療剤
8.LHRHパルス状投与療法
中村 幸雄
1
1杏林大学医学部産科婦人科
pp.1136-1137
発行日 1990年12月10日
Published Date 1990/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900240
- 有料閲覧
- 文献概要
□ヒポクライン
1.対象と処方例
無排卵症,無月経における視床下部・下垂体・卵巣系機能のなかで,下垂体以下の機能が正常に保たれている症例,すなわち視床下部性無排卵症が本療法の適応となる。軽症の視床下部機能障害例ではclomiphene療法により排卵誘発可能であり,clomiphene療法を反復して行っても無効な症例が対象となる。さらに排卵障害以外に不妊原因のない挙児希望者であることが重要である。長期間の視床下部障害による二次的な下垂体機能不全も本法により高率に排卵誘発可能であり,また正常月経周期への回復が期待される。しかし,多嚢胞性卵巣症候群(PCO)における本法の治療効果は低い。
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.