境界領域の再評価とその展開 特集
脳・内分泌腺の手術と産婦人科
甲状腺手術後の性機能と妊娠
水野 正彦
1
Masahiko Mizuno
1
1東京大学医学部産婦人科教室
pp.453-455
発行日 1987年7月10日
Published Date 1987/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207615
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甲状腺は,女性の性機能と密接な関係にあり,機能亢進症でも低下症でも性機能には重大な影響が生じる。多くの例で排卵が抑制され,月経不順となり,妊孕性も著しく低下する。
しかし,何と言っても,産婦人科臨床で重要なのは,機能低下症よりも亢進症である。それは,甲状腺機能亢進症の好発年齢が,20歳台,30歳台のいわゆる生殖年代に一致しており,妊娠・分娩を中心とした生殖現象との相互関係が深いからである(図1)。
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