グラフ 目でみる胎盤の診断学・3
胎盤の走査電顕像
松井 義明
1
,
村上 雅義
1
,
奥平 吉雄
1
Yoshiaki Matsui
1
1大阪大学微生物病研究所婦人科
pp.172-173
発行日 1986年3月10日
Published Date 1986/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207340
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胎盤がディスポーザブルな臓器で一見それ程腹雑な構造を有していない割には,極めて多彩に合目的機能を発現するということは,reproductionにおける大きな神秘の一つである。就中,最も重要な働きである母体—胎児間の物質変換の場である絨毛間腔において両者のフロンティアーにあたるシンシチウム細胞の表層を被う微絨毛の構造がいかなるものかは大いに興味あるところである。このような場面を目のあたりに観察するのに分解能のすぐれた走査電顕は最適の道具といえよう。本項では機能形態ともまだ未熟な妊娠8週と完全に成熟した39週の胎盤の観察をおこなう。
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