今月の主題 今日の血液形態学
リンパ球の形態
T-cell,B-cellの走査電顕像
広瀬 優子
1
,
紺田 進
2
Yuko HIROSE
1
,
Susumu KONDA
2
1金沢医科大学・血液免疫内科
2金沢医科大学・内科
pp.1214-1215
発行日 1980年8月10日
Published Date 1980/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216633
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T-cell(胸腺由来細胞)とB-cell(骨髄由来細胞)は,機能的には異なるけれども,光顕や透過型電顕では形態上明らかな差異はなく,それらを分けるには免疫学的方法によるしかない.1973年にLinら1)およびPolliackら2)が走査電顕上,Tリンパ球とBリンパ球に差異があり,Tリンパ球は表面平滑(smooth)で,Bリンパ球は多数の微小絨毛(microvilli)を有し,絨毛状(villous)であり,表面形態からT,B-cellを識別可能であると報告した.その後1976年Newellら3)は,走査電顕上,両者にはっきりした違いはないとし,多くの議論のあるところである.ここでは筆者らの観察結果を示し,最近の知見をまとめる.
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