研究
先天奇形に関する統計学的遺伝学的検討—新潟大学最近6年間の成績
竹内 正七
1
,
本多 達雄
1
,
本多 啓
2
Shoshichi Takeuchi
1
,
Tatsuo Honda
1
,
Kei Honda
2
1新潟大学医学部産科婦人科学教室
2杏林大学医学部産科婦人科学教室
pp.717-719
発行日 1972年8月10日
Published Date 1972/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204661
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はじめに
先天奇形は,その新生児死因としての占める割合の相対的増加,ならびにその環境・遺伝要因上の予防という点から,最近とくに注目をあびつつある。しかしながら,先天奇形と一口にいつても,その内容は外見上容易に判明し得るものから内臓奇形のように診断困難なものまでを含み,一方,正常とされる人の中にも耳などに軽い奇形を有するものが見られることもあり,それらの取り扱い方をも含めて,その定義,分類にはいまだ問題が残つている。
新潟大学産科出産部において昭和40年1月1日より昭和45年12月31日までの6年間にとり扱つた妊娠6ヵ月以上の分娩総数4,530例中,新生児の入院期間中に発見し得た先天奇形48例について臨床統計的調査を試み,さらに主な奇形について遺伝学的検討を加えた。
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