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低カロリー・ダイエット食品に警告
広井 正彦
1
1山形大学医学部産科婦人科
pp.171
発行日 1985年3月10日
Published Date 1985/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207138
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最近,わが国でも食糧事情の好転に伴い肥満者が増加し,これが健康に障害を与えるとなると,体重を減量するための方法が注目されるようになった。この風潮に拍車をかけるように「やせる」ための食品や薬剤が新聞や週刊誌をにぎわし,とくに若い女性では標準体重でももっとやせたいと願望するようになって来ている。
完全に絶食すると体重の減少は著明であるが,身体の健康の維持に障害を与えるために1960年代から1970年代にかけて多くの低カロリー食品が市場に出現するようになった。このような低カロリー食品の多くは粉末状で,水にとかしてから服用するものであった。従来は1日300〜400Kcalぐらいのもので,確かに体重は著明に減少させ,1976年,「最後のチャンス,ダイエットブック(TheLast Chance Diet Book)1)」がベストセラーになり,肥満者の治療に広く用いられるに至った。
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