講座 実地医家のためのホルモン講座
プロラクチン
青野 敏博
1
,
小泉 清
1
,
池上 博雅
1
Toshihiro Aono
1
1大阪大学医学部産婦人科学教室
pp.194-198
発行日 1985年3月10日
Published Date 1985/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207145
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プロラクチンは下垂体前葉ホルモンの中では比較的遅く抽出純化されたホルモンである。その理由としては下垂体内の含量が少なく,大量に存在する成長ホルモンの生物作用とオーバーラップがあったことがあげられる。1971年になってマウス乳腺を用いる特異性と感度の高いプロラクチン測定法が開発され,これを指標としてヒトプロラクチンの純化精製が行われた。
純化したプロラクチンが入手できると,直ちにFrie—sen1)やSinha2)らにより,ラジオイムノアッセイ系が組み立てられ,その高い感度と多数のサンプルの測定が一度にできることから,プロラクチンの生物学的意義に関する研究が飛躍的に進展した。
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