産婦人科医療--明日への展開 産婦人科とコンピュータ
産婦人科計測情報の予測
新生児監視
千葉 喜英
1
,
長谷川 利典
2
,
入江 真行
3
Yoshihide Chiba
1
,
Toshinori Hasegawa
2
,
Masayuki Irie
3
1国立循環器病センター・周産期治療科
2大阪大学医学部産科婦人科学教室
3大阪府立母子保健総合医療センター企画調査部
pp.107-113
発行日 1983年2月10日
Published Date 1983/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206757
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胎児仮死の診断下,妊娠28週で緊急帝王切開をされた極小未熟児が,保育器内に収容されているとしよう。どれだけ多くの情報が,この患者と医者とナースの間でやりとりされるであろうか。自発呼吸はほとんどない。レスピレーターによる人工換気,心電,心拍数,呼吸,TCPO2,TCPCO2,動脈圧などの実時間データ,人工換気に伴う流量,酸素濃度,最大吸気圧,終末呼気圧,呼気時間,吸気時間,などのデータ,複雑な輸液量,薬剤量,熱量などに関するデータ,検体検査としてPaO2,血液電解質,血糖値などのデータ各種のバイタルサイン,指示と実行の記録など極めて複雑な情報が時間軸とともに変化していく事になる。しかも一般にNICUと呼ばれるような施設では多人数の患者がその対象であり,その情報の複雑さは人力で管理するには限界に来ていると言える。
一般にコンピュータの利用を考える場合,その目的は3通り位に分類出来るであろう。
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