特集 保健所における監視業務
監視業務の実践—医療監視
齊藤 稔
1
Minoru SAITO
1
1岩手県盛岡保健所
pp.834-837
発行日 1992年12月15日
Published Date 1992/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900699
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◆はじめに
医療監視については,昭和23年の医療法の制定とともに,医療監視員制度が発足して以来,43年が経過している.
この間,近年の医学・医術の進歩と相まって,「医療を提供する体制の確保を図り,もって,国民の健康の保持に寄与する」という医療法の目的は大きな前進がみられている.
しかし,一部の医療機関ではあるが,医療機関として当然守らなければならない最低の基準が遵守されないため,住民の医療に対する信頼を欠く原因の一つとなっていることも否定できず,住民の医療監視に対する期待と関心も高くなってきている.
このような中で,医療の現場に行政が直接・系統的に立入りができるのは,医療監視以外にはなく,我々,医療監視員の果たす役割は極めて大きいものがあるといえる.
ここでは,岩手県盛岡保健所における医療監視業務を中心に医療監視の現状と課題について述べてみたい.
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