特集 保健所における監視業務
監視業務の実践—食品衛生監視の現状と課題
古川 博輝
1
Hiroki FURUKAWA
1
1佐賀県保健環境部生活衛生課食品衛生
pp.820-823
発行日 1992年12月15日
Published Date 1992/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900696
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◆はじめに
近年,食品の製造加工技術の高度化,消費者ニーズの多様化に伴い,食品の多様化,流通の広域・長期化等が進み,さらに輸入食品の増大,バイオテクノロジー応用食品の研究等により,食品にかかわる問題は複雑化している.
一方,国民の健康志向の高まりとともに,ポストハーベスト農薬をはじめとして食品の安全性への関心が高まっており,また特定保健用食品のような新たなニーズも生じている.
さらに本県においては,県内各地域で「産地づくり運動」の一環として1次産品依存から1.5次化へといった,農水産物の加工販売意欲が高まってきている.
このような食品をめぐる環境の変化が進むなかで,食中毒をはじめとする食品などによる危害の発生を未然に防止し,食品衛生の確保・向上を図るため,食品衛生監視員による監視指導の強化と,営業者による自主衛生管理の徹底は一段と重要性を増してきている.
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