教室だより
心身医学の臨床的研究
郷久 鉞二
1
,
蠣崎 和彦
1
,
坂野 慶男
1
,
浅井 冬彦
1
,
佐野 敬夫
1
,
橋本 正淑
1
Etsuji Satohisa
1
1札幌医科大学産婦人科教室
pp.775-777
発行日 1982年10月10日
Published Date 1982/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206705
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心理学的な配慮が自律神経や内分泌を介して一つの疾患に対して影響を与えることは産婦人科の疾患や分娩に関しても他科と同様である。"心理的配慮"という観念的な概念が研究の発展を防げていることは確かであるが,そのアプローチの手段として中核をなす面接法も最近は心身医学の発展に伴って客観性や科学性を増してきている。加えて内分泌検査の発展,MEによる自律神経機能検査法の発展も心身医学のアプローチを医学的実証性や説得性の面でもその価値を高めてきている。
私ども研究グループが行なっている心理的アプローチの手段を列挙すると面接による心因の追求,各種心理質問紙法,鏡映描写法,簡易精神分析,交流分析,自律訓練法,絶食療法,筋弛緩法,内観法,脱感作やバイォフィードバックの行動療法などである。以下に心身医学診療の実際について一部を述べる。
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