学会印象記
第5回プロスタグランディン国際会議に出席して
木下 勝之
1
Katsuyuki Kinoshita
1
1東大産婦人科学教室
pp.778-781
発行日 1982年10月10日
Published Date 1982/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206707
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第5回プロスタグランディン(PG)国際会議は,イタリア,フロレンスにて5月18日より4日間にわたり開催された。
1962年BergströmによるPGE,Fの構造決定以来,本格的研究の展開は,1971年Vaneによるアスピリンの作用機序がPG合成抑制によるという発見,第3回国際会議フロレンス(1975年)でのSamuelssonによるトロンボキセン(TX)の発見,それに続く,Vaneによるプロスタサイクリン(PGI2)の発見,さらに第4回ワシントン(1979年)でのSamuelssonによるロイコトリエン(LT)の発見というように,アラキドン酸を前駆体とする異なった生理活性を有するPGと,その関連物質の発見によって特長づけられてきた。その結果,多種類のPGと多岐にわたるその生理薬理作用は,基礎及び臨床各科の研究者の関心をあつめ,その研究人口は,増加の一途をたどっている。
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