臨床医のプライマリ・ケア 産科診療における偶発合併症対策
児に影響を及ぼす感染症—HBウイルス感染母体への対策
能登 裕志
1
,
川島 吉良
1
,
寺島 綾子
2
,
豊川 秀治
2
,
松下 寛
2
,
竹廣 晃
3
,
西田 光宏
3
,
賀古 真
4
,
金井 弘一
4
Hiroshi Noto
1
1浜松医科大学産婦人科教室
2浜松医科大学公衆衛生学教室
3浜松医科大学小児科教室
4浜松医科大学内科学教室
pp.691-694
発行日 1982年9月10日
Published Date 1982/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206685
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近年B型肝炎ウイルス(HBV)の研究が進み,その感染形式も明らかになってきた1,2)。産婦人科臨床に携る医師の知識も進み,現在殆んどの妊婦が,HBs抗原のチェックをうけていると思われる。それに伴い,HBs抗原陽性妊婦に遭遇する機会が増えたので,その対策について述べたい。また,われわれが地域の産婦人科医会と協力して実施している,HBs抗原陽性妊婦の登録管理も紹介したい。HBs抗原が陽性の場合,後述するHBe抗原の有無により,対応が違ってくるが,1)妊婦自身の管理,2) medical staff及び他の患者への感染予防,3)新生児への感染予防の3点について考慮すればよいと思う。
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