技術解説
細胞診に及ぼす治療と感染症の影響
天神 美夫
1,2
1佐々木研究所附属杏雲堂病院婦人科科
2東京都がん検診センター婦人科
pp.953-961
発行日 1973年9月15日
Published Date 1973/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908206
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
婦人科の診察,特に子宮癌の診断に関しての細胞診の存在は日常の検査法の1つとして今日では欠くことのできない検査方法となりつつある.
細胞診は癌発見の1つの方法として世に出てきたが,これがさらに患者のホルモン環境の分析や,細菌感染症,特にトリコモナスやカンジダ症の診断,さらにそれらの治療効果の判定にまで利用されてきている.しかし細胞診はその判定にかなりの習練が必要なことと一定の染色技術を得るのに時間がかかることおよび染色そのものが複雑なことなどから一般婦人科医に広く利用されているとはいいがたいのが現状であろう.
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.