Modern Therapy 新生児異常発見のための臨床検査
臍帯血検査による新生児管理および予後の改善—特にその採取・保存の提案と新生児黄疸に関連して
中村 幸夫
1
,
河村 豊
1
,
竹内 泉
1
,
安斉 栄一
1
,
小川 克弘
1
,
品川 信良
1
Yukio Nakamura
1
1弘前大学医学部産科婦人科学教室
pp.279-282
発行日 1981年4月10日
Published Date 1981/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206416
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大人を診るときには必ずといってもよいくらい血液検査が行なわれる。しかし,新生児の場合にはなぜか例外的な場合にしか行なわれていない。このことに矛盾を感じ,私たちは新生児に苦痛を与えずに大量に採取可能な臍帯血に注目し,分娩立合いの際に臍帯静脈から採血して,どんな施設でもできる臨床検査を行ない,新生児管理や予後の改善に資したいと考えている。
今回は,1)ともかくも分娩立合い者は臍帯血を何mlかは採取しておいて,新生児に関する血液検査が不必要なことがはっきりするまではそれを保存しておいて,新生児からの採血を節約することを提唱するとともに,2)臍帯血を検査することによる新生児黄疸の予測について述べてみる。
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